KANEYANの秋田ぶらり旅

KANEYANが秋田県内の各駅を回りながら綴るNONSTOP AKITA DIARY

#24 【新駅ぶら散歩】【番外編】「秋田20年ぶりの新駅・泉外旭川駅エリアのディープスポット」とは?

■秋田20年ぶりの新駅とは?

外旭川駅を降りたら、高校生カップルが抱き合っていた。

 

……って、いきなりすいません。

先月、秋田県内では20年ぶりとなるJR奥羽本線の新駅「泉外旭川駅」が誕生した。そんなわけで昨日、年度初めの土曜日だというのにヒマだけが取り柄の俺は、秋田駅と土崎駅をつなぐこの真新しい駅を一目見てみようと奥羽本線に乗りこんだ。

 

f:id:kaneyanyan:20210404094636j:plain

 

秋田の鉄道は玄関口である「秋田駅」に全振りしているため、秋田駅の隣駅かつピカピカのこの新駅も無人駅である。切符を集札箱に入れて地下道に向かって階段を降りて行くと地元の高校生カップルが熱い抱擁を交わしていた。見てはいけないと思いつつチラ見してしまうのが俺の悪い癖なのだが、今にもハグから濃厚キッスに発展しそうな勢いのそのカップルと目が合ってしまった。ごめん。

 

f:id:kaneyanyan:20210404101925j:plain

 

地下道からは出口がふたつに分かれている。泉駅前広場派と外旭川駅前広場派の派閥争いが気になるところである。

 

f:id:kaneyanyan:20210404102100j:plain

 

外旭川駅前広場を抜けると住宅街が広がっている。

 

f:id:kaneyanyan:20210404102152j:plain

f:id:kaneyanyan:20210404102220j:plain

外旭川の新名物・ふくまる堂の「大判焼」とは?

住宅街を進んでいくと「おやつは心の栄養です」というのぼり旗が見えてくる。

 

f:id:kaneyanyan:20210404103455j:plain

f:id:kaneyanyan:20210404103536j:plain

 

2年前にオープンしたばかりの外旭川の新名物・ふくまる堂の大判焼を新駅訪問の記念にテイクアウトすることにした。大判焼の他にも「飲むかき氷」なんていうメニューもある。テイクアウトのお客さんが多いようだがレトロ風な店内で大判焼片手にクリームソーダをすするのも悪くなさそうだ。

 

f:id:kaneyanyan:20210404103834j:plain

f:id:kaneyanyan:20210404105346j:plain

f:id:kaneyanyan:20210404105140j:plain

外旭川のディープな食堂「マルホ食堂」とは?

ふくまる堂から県道233号線に出て10分ほど真っすぐ進み左に逸れると、周囲に異彩を放つ食堂が現れる。マルホ食堂である。

 

f:id:kaneyanyan:20210404111935j:plain

 

先ほどの「ふくまる堂」のオシャレ・レトロとは違い、リアルな昭和感が充満しているその外観は遊び半分で入ることは到底許されないオーラがある。

 

f:id:kaneyanyan:20210404112003j:plain

 

俺は恐る恐るその扉を開けた。店内は薄暗く小さなテレビから流れる「出川哲郎の充電させてもらえませんか」の音が辛うじて俺の心を落ち着かせてくれる。

 

ひとまず奥のカウンターに座る。メニューは定食・丼もの・麺類とかなり豊富である。チョイスに悩んでいると俺の後から入ってきたお父さんが白髪の魔女、……じゃなくてお母さんに「いつもの」とひと言。

 

「いつもの」で通じる食堂はモノホンである。だが俺にはその「いつもの」が何であるかは全く見当がつかない。迷った挙句、入り口の看板に書かれていた「辛いラーメン(韓国風ラーメン)」を注文。「韓国!」とお母さんが意外にも威勢よく厨房のお父さんに伝えていた。ちなみにカウンターにはお酒が並んでいるが、何の酒かは全くの謎である。

f:id:kaneyanyan:20210404113248j:plain

f:id:kaneyanyan:20210404113636j:plain

 

韓国風ラーメンが到着。ピリ辛のスープの中には豚肉、玉ねぎ、茄子などたくさんの具材がひしめき合い、真ん中に卵が落とされている。その味は意外と言っては失礼だが旨いのである。もはや秋田県民に知らないひとはいないであろう桜木屋の「ニラそば」に似ている。洗練された桜木屋の「ニラそば」はもちろん俺も好きだが、あるもの全部ぶっこんだ感のあるこの具沢山のラーメンもまた良い。そしてこっそりラーメンの後ろに隠れている小鉢がまた有難く、これで680円は安い。……って、入口の看板には650円って書いていた気がするけど、まあいいか。

 

ピリ辛のスープの中にしっかりとコクがあって体に染み渡ります」

 

ちなみに桜木屋といえば放送直後は県内でワールドカップ以上の話題となる「秋田ラーメン総選挙」で今年も2位にランクインし、秋田を中心に活動中のフリーアナウンサー相場詩織さんが上記のような完璧すぎる食レポを披露したことが記憶に新しい。だけどこのマルホ食堂に相場詩織さんがやってきてラーメンを啜る姿は残念ながら想像できない。

 

それでも「いつもの」常連さんに支えられ、新駅・泉外旭川駅の近くでこっそりと今日もマルホ食堂は営業している。秋田市内にやってきたときはまた立ち寄ってみよう。あの中身がわからない酒瓶も気になるところである。

 

さて、今回は番外編として、秋田の新駅・泉外旭川駅周辺をぶら散歩したKANEYANの秋田ぶらり旅。次回は再び本編に戻って、秋田駅から大曲・横手方面に向かって奥羽本線の旅に出てみようか。

 

続く。